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陳情令が人気のわけ:金庸と笑傲江湖との一体感


©copyright2020月下の恋歌テレビ宣伝サイトより

この半年ほど、ずっと陳情令ばかり観ていました
陳情令の好きな場面を1シーンごと100回くらいづつかな笑

だってしょうがないじゃん、ステイホームだし。
とにかく陳情令は、私はもう武術をやらない、私なんて何もできない、っていう気持ちを切り替えてくれた
だから、ドラマが好きだったのもあるんだけど、武術エンジンをかけるためにひたすらわざと観ていたのもある

昼間は基本エンターテインメントなど楽しんでいる場合ではなく仕事だから、
大抵夜になると、陳情令を観ていなくてもつけっぱなしにしておいて
常に自分も武術をやっている感覚を持ち、その感覚を忘れないようにしてた

 

 

ところで、コロナによって自分というものを見失ってしまった私は、一生懸命に生きる魏無羨(以下ウーシェン)を見ることで、何とか支えをもらっていたのです

 

そんな中、超久々に「陳情令」以外のドラマを観ました
これも2回目であって、すでに筋も知っている作品ですが、剣術がテーマになっており、
剣術のレッスンの時にこのドラマを使いたいという前々からの構想もあって、
いつかはもう一度いやもう100回くらい見なくちゃと思っていたのです

 

実際の武術レッスンができる社会状況ではないので、
正直実体験としてやらなければならないことをやらず、剣を佩かずに、
ドラマ見てもあまり気乗りはしなかったのですが何せ、冬になってきて嫌でもこれじゃステイホームでしょ
今のうちに観ておこうと。

何を観たかって?
金庸の 笑傲江湖です
でも金庸の作品がすべてそうであるようにこれも何度も新しいバージョンが作られていますので、
私が好きなのは日本語タイトルで「月下の恋歌」となっている版の 笑傲江湖です

正直、これが一番好きです
笑傲江湖自体好きですが、ドラマとしてはこのバージョンがベスト

まずやっぱり、主役のウォレス・フォがにぴったりだということ。

(知る限りあまり高評価はされている様子はないですが・・・)

それに、物語は東方不敗が完全に女性、という設定で作られており、
令狐冲(れいこ ちゅう)と東方不敗はドラマの中で恋に落ちます

 

原作では東方不敗は男でありまた女でもある不思議な存在ですが、
「月下の恋歌」では男装っぽい格好をした、男の子っぽいけどひたすら強い女子です
いわば、男装の麗人。

でも心はもちろん、完全女性。ほんとは。

東方不敗は江湖の世界において無敵の大武芸者であり、魔道を制した魔教の存在なのですが、

令狐冲に出会うことによって愛する気持ち、本当は持っていた女性性のエネルギー、女の子っぽさ、やさしさなどが、
出てきてしまいます。そこが好きなんです。

彼女の冷酷さと愛が両方出てくるところが人間らしいというか。

 

ちなみに東方不敗とは、武侠小説を読む人なら当たり前に知っている、
それだけ魅力的なキャラクターであり、ガンダムにまで応用されています・・・
おそらく金庸の作品の魅力キャラベスト5には入るでしょう
そう、金庸の作品の中でも突出した存在感のあるキャラクターが東方不敗です

 

さて、私はこの 笑傲江湖、月下の恋歌バージョンを観ていて改めてつくづく思いました

似てるな~

陳情令と 笑傲江湖が、です

え、どこが?と思う方もいるかもしれない
批判を承知で書いてます
特に原作者は不本意に思うかも…
でも作品を提示した以上、感想は様々だから…

 

確かに陳情令ばかり観た後に、
いきなり金庸の作品を読んだり観たりしますと、

何というか。。。あまりの「風情の違い」を感じます

ドラマとしての陳情令ですが、
「陳情令」はどこまでも繊細に作られていて、女性が共感できるようにできています

一方の金庸作品は、女性ファンが一体いるのかどうか…?というくらいに、
むさくるしい好漢がわんさと出てくる完全「天下一武道会」です

基本どの作品も現代の水滸伝といってもいいくらいで、ツワモノが威勢よく次から次へと飛び出してくる
もうどんちゃん騒ぎの大騒ぎ、みたいに見えます

でもちゃんとそこには、どっしりとした金庸の義侠哲学というか、
義侠心への強い思いと長い歴史への理解や研究、正義とは何か、人とは何か、武術とは何かなど
様々な問いかけ、生き方、要素が含まれていて、

おそらく女性をターゲットにしたであろう「月下の恋歌」でさえも
正直、観ていて、

やっぱ陳情令では金庸にはかなわないわ…

とわかってしまいました

やっぱり、何層にも知識と知恵と叡智と人間へのまなざしが重ねられている金庸の作品の世界は
世界で、聖書の次に発行部数が多いと言われているだけの作品であり、
人間の魂をふるわさずにはいられません

よって、どうしたってこの陳情令の作者も、

この陳情令の原作者はやっぱりどう考えても金庸に影響されてる

と感じました

 

最初からずっとそう思っていて、勝手に持論を展開してきましたが、
笑傲江湖をみて改めてそのディテールがわかってくるとその推測は間違いない気がしました

先にも言ったように、確かに物語世界の雰囲気・風情・情景・繊細さなどは、
全然両者違うんですね

 

でもこの作風と作品に流れる色彩の違いがこれだけあるというのに
陳情令の原作者さんは、金庸の持つエッセンスをそこここにちりばめて
いるように見えるのです

 

「まねている」というよりは、金庸の描いているエッセンスだけ取り出して、
違うもの、違う風情、違う情景、違うキャラクターに変えているので
どこが似ているかは、一見わかりにくいのですが、

金庸のファンや、武侠を見続け・読み続け・実際武術をやっているものからすれば
そこここが似ているとわかります

陳情令の原作者の方は、素性はよく知りません
あまり興味がないんですすみません

 

でも、金庸が好きか嫌いかはわかりませんが、この原作者さんが、金庸に影響されていることは事実と思います

 

だから、陳情令が好きな人はたぶん「月下の恋歌」も好きになれると思います

確かに金庸世界は独特ですし荒唐無稽さもダイナミックさもすごいですが、

でもこの「月下の恋歌」は比較的女性やビギナーでも、武侠など全く知らないという人でも
見やすいように作られていますので、

カンフーや武術に興味があるけど何から見ればいいのかわからない人には、ぜひお勧めします

さて次の記事では陳情令と笑傲江湖、何が似ているかって件ですが、

なぜか?
ってことを書いてみます

 

※これは純粋に「月下の恋歌」との比較です

 

 

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