中国武術のことは書けない⁉

ここに来て下さる皆さんにとっては、おそらく興味あるテーマはカンフー(功夫)だと思います
検索でもそれでここにいらしたのではないかと思います

でも私はそもそもサロン経営者。
サロンは長年、ヒーリングと美容・健康・ワークショップでの教室開催などを行い、
屋外にあるガーデンサロンについては震災で失ったものの、現在復活させるための努力が続いています

もともとはカンフーは私の仕事の範疇に入っていませんでした

カンフー、中国武術は私にとってとても大切な、なくてはならないものです
一生をかけてやろうと思ってきました

でもそれを人に教えるとかなどは、頭の隅にも浮かびませんでした

それが変わったのは、第一に今の自分が弟子入りしている中国武当山にある武当武術学院の
アンバサダーになったことです。
最初は大師兄の思い付きだったものですが、アジア地区を担当することになり
労働した分は給与もでる本格的なプロとしての仕事になりました

中国武術をブログに書けない

このブログを立ち上げる前からずっと悩んできたことですが、
正直ブログで武術について書くことがありません…しできません
中国武術の素晴らしさを伝え、皆に実践してもらいたい気持ちは強いといいつつも、
「ブログ」の中でそれができるとは思えません

その理由は以下のものです

①そもそもが武術のようにボディムーブメントという分野は、
文章で説明できることではない

武術というのは、あるいはすべてのボディムーブメントは、
やってみて初めてその良さがわかるもので、身体を動かさないと何も始まらないんです

だから最初からブログは徹底して作らない、身体操作だけにフォーカスしている友人もいます

色々本を読んで、武術について文章化しようともしたけど、結局は「解説」にしかなりませんでした

しかも武術のことといっても、他の高名な武術家がすでに散々書いていることですし、
私はそれをもとに論文を書くような感じで正直、意味をなさないと思いました

記事も面白くないし、書いていること自体がつまらない

やっぱり何を言っても、やってみてわかることだから…魅力はブログの外にあります、
魅力はその人の身体にこそあります。だから実践ありきなのです

 

②具体的な学院での経験を書けない

学院は中国に属しているものですから、当然やっていることは政府の検閲を受けているわけです
特に今、政府がすべての分野において強い検閲をしている中で、例え誉め言葉を書いていたとしても
それをスパイと思われるかもしれないし、何がなんだがわからないことが多いので、
学院での体験は書けないなと言うのが結論でした

別に学院の中で悪いこと、見せられないようなことをしているわけではないのですが、
学校はアメリカやヨーロッパにあるといっても、中国の学校である以上
おそらくは検閲を通るということで、基本、記事はすべて学院のチェックが入ります

私のいる学院はもともとまず学院の師兄達によって書いていいこと、
教えていいこと、載せていいこと、伝えていいこと、していいことは「検閲」されチェックされます
学院での体験について記事にしたとき、そこで学んだことや武術生活、武術についても
厳しくチェックされ、動画・写真なども使っていいかどうかチェックされます

基本的に今のところ自由な感じですが、それでも、チェックは入るんです
おそらくですが、政府の前に、というか政府に変わって
学院が「検閲」をするわけです

最初はこれは書いてもいいかな?とかこれはダメか?とか悩んだけど、
そんなことをしてまでだったら、最初から書かない方がいい
ストレスはためたくないです

③現代中国について何も知らない

その上先にも言ったように、少林派武当派峨眉派と、
どれも私の習っているもの流派は欧米に拠点を持っているものですから、
もっぱら欧米の練武場とのやり取りが多い
師兄、師姉もみな欧米にいます
師匠だけはほぼ中国にいますが、稽古は最近は世界中に生徒がいるため
欧米の練武場で開催することが多いです

中国文化の一つをやっているわけですが、中国に住んでいるわけではないので
中国の生活や人々の有様などは分からないため、
今の中国そのものについては何も知らないし何も書くことがありません

よって、ますます書くことがありません

④宗家のことは宗家にしかわからない

更に言うと、そもそも伝統文化というのはその世界にいるものだけが
継承していくものであって、いちいちその練習稽古段階生活様式などを見せびらかしたり、大っぴらにする
ものではありません

それが伝統文化を狭いものにし、世間知らずにしているとは思いますが、
ある意味では伝統をしっかり継承していくためにそうせざるを得ない面もあります

少林やその他すべての流派の武術は、継承者にしか教えない秘技や秘伝がありますし、
段階が進まないとできないこともあります。和尚さんレベルにならないと読めない古文書とかもあります

でもそうやって、伝統を守ってきたのです

日本でも私達は歌舞伎や能や華道や茶道の世界を普通知りませんよね?
たまに歌舞伎役者特集番組などしているけど、あれは結局宣伝で、本質的には中にいる人しか
分からないことだらけだと思います

私は中国武術を理解するのに茶道をやっていてほんとによかったと思っています
茶道も中国からきているので、とても似ているのです
そして、なぜ茶道の世界の中でしか知りえない、教えられない、公開できない、共有できないことがあるのかも
茶道の社中にいるからこそわかるのです

中国武術でいう学院というのはここではつまり日本で言う宗家のことを指しています
中国でいえば、宗家とは呼ばず「世家」になります
日本では、カンフーというとどうしてもアチョ―の世界です
半ばバカにされています

でも、中国武術はバカにするどころか、大いなる歴史を持った壮大な伝統技能であり、
かつ多くの人がそれを習うことによって健康で人徳や礼を磨くことができるという希有な知恵でもあるのです

日本では歌舞伎や能みたいなものを正直必要以上に「日本ならではの、日本が誇るすごい伝統芸能」
と自画自賛して、その代わりにそれを何か遠くから敬遠するようにしか見ていません
正直歌舞伎はまったくといっていいほど日本人の日常文化に溶け込んでいません

中国武術とくに3大名門と呼ばれる世家は、やっていることや秘術秘伝は公開できないものの
そこで培われた知恵は例えば漢方などのかたちで生活に根付いていますし、
何より志願すればだれでも習える身近さがあります
でも、日本人が歌舞伎や能に感じているような世家としての風格・伝統が中国武術にはあることを
忘れないでください。それはただ人を蹴ったり踏んづけたりする技ではありません

更に今の中国政府は、武術の世界的普及に力を入れています
これはぜひやってほしいことであり、外国人とはいえ私ができることがあるなら
学院を通して普及をお手伝いしたいと思います。

しかしそれでも、私は自分が中国人ではないのに、
日本の文化ではなくて中国の文化を人に教えるなんて、今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです

 

ツイッターと陳情令が教えてくれた武術ブログのヒント

こうして、いろいろ考えて考えて考え続けてきましたが
どうやってみても私には、ブログを通じて武術を伝えることができそうにありません
だからこのブログ自体を止めようかと思ったこともあるのですが…

私はしばらくブログを投げ出してきました

何を書いていいかわからない
武術については書くことがない
学院については書くことが自由にできないから書いているだけで疲れ、ストレスになり書かない
中国については住んでいないし中国で武術を習っているわけではないので中国ネタはもともと何もない
何も書くことがない!!

そこで、もっと気楽に書けるTwitterを久々にアカウントを作って始めて見たんですよね
その時、日本でめちゃくちゃ陳情令というドラマが流行っていました
そのタイミングが良かったのか、私も陳情令の大ファンでしたので、

ただひたすら

「陳情令から見た武術」
「陳情令からわかる陰陽五行」
「陳情令と共に学ぶ易学」
「陳情令に映る孔子の教え」
などなど、陳情令を題材に武術にかかわることをツイートしていました

それはただ自分の楽しみというか気分転換のためだったのです
誰にも告知してなかったし、誰もフォロワーもフォローもいませんでした

でも、このアカウントは最初からインプレッションが300くらいから始まって
どこの誰ともわからぬ私のようなもののツイートは、いつの間にか500、1000、1万という
インプレッションを得るようになっていったのです

これにはとても驚きました
私のウェブサイトコンサルタントの人や
ウェブサイト関連の仕事をしている人達も軒並み
驚いていました

ツイート数も少なく、宣伝もなく、フォロワーもフォローもゼロを通した中で
このインプレッションは、驚異的なことで、ほとんどあり得ない、と皆が言いました
こういうことは極めてまれなことならしいです

そこで私は少し希望を持ちました
自分の好きなドラマや小説、古代詩などを題材に、
中国武術を解説するっていうのもありなのではと。

学院での実体験は書きたくないし、書けないし、中国のことは知らないから書くことがそもそもないし…
何もネタがないお手上げの状態だったころ、
その頃の私には唯一、陳情令だけはありました

だから陳情令をひたすらクローズアップして、そこから中国武術を解説するということをしてみたんです

そしてBTSとか、セブンイレブンのスイーツのこととか、正直どうでもいいことだが
自分の好きなこともツイートに入れていました。

とにかく、好きなこと、書いていて気持ちいいことだけに集中していました
だってそれしか、できなかったですから…

でもそれでいいんだと分かったんです

今の中国に住んでないから、中国情報とかは書けない
学院での体験は書けることが限られるから、実質自由に書けない
=だから、武術について伝えられない

そう思っていたけど、意外と、どうでもいいことを書いている方が読まれたりするし
とにかく好きなことを掘り下げていくことで伝えられることもあるんだとわかった

それがヒントと励ましになり、今は「自分の好きなこと」で武術と、
その土台となった古代の歴史文化(大体が宋代から唐代に集中しています)についてのみ、

書くことにしました

 

今ブログのテーマにしようと思うこと
~一般の方に伝えたいこととクライアントさんに伝えたいこと

中国武術が、長い中国文明と共に成熟してきたこと、
それは叡智の結晶であることを広く伝えたい

という思いは、アンバサダーを務めてきただけあってとても強く思います

でもこのブログにはもう一つ大切な目的があります

例えブログの内容がつまらないものでも、ありきたりのカンフー解説や難解な古文書解説だったりしても
武当派を主体にボディムーブメント・ボディセラピー・そしてカンフーを伝え教えレッスンや練習会を
する立場として、アンバサダーという立場としては、やはり「やってみたい」と思うクライアントさんの方々に、

「これだけは知っておきたい中国武術の基本」
というのはありますし、それはここブログを通して伝えていく必要もあります
それも、このブログの目的です

確かに、体を動かしたい~という思いだけで練習会やレッスンにトライする人はいますが
正直カンフーを簡単に考えている人も多いです

確かに、簡単な太極拳を何度かやって、心身すっきりした~
でも十分いいと思います
私はそういう気持ちも歓迎いたします

ただ一方で、カンフーは伝統技能、ということへの
理解があるのとないとでは、面白さや得るものが違います

そしてカンフーを表面的な戦いの道具・表面的な体操としか思っていない人は、
たいていすぐにやめます

私達名門学院の門弟たちは、もっと誇りをもって、カンフーというものの
奥深さと素晴らしさ、美しさ、日常での有用性、健康増進の奇跡的な力などを伝えていくべきです
カンフーを簡単にできるのはいいことですが今のままでは、
日本といえばニンジャで、忍術とはいかなるものかも知らない人が
ニンジャニンジャといい、アジア人と言えばハリウッドに進出したといっても
大抵はニンジャ役かニンジャみたいな役しかつかないのは、
日本の武道もまた西洋でバカにされ続けているのと
同じで、

カンフーつまり中国の文化である中国武術も、
このままだとただアチョ―と言われて揶揄される、
頭スカスカの古代プロレスとしか認識されないでしょう

これこそ、BTSのいうアジア人差別の一つなのです

そうではなく、中国武術とは
茶道や歌舞伎や能や華道などと同じレベルに属する
叡智ある古代文化だということを知ってもらうべきです
その歴史の長さ…世界に類をみない長い間、熟成されてきたものなのです

繰り返しますが、中国武術というのはかたちとしては相手を倒すための技術にすぎない
でもその奥深さは、まさに古代から人々が知恵を結集して作った叡智の結晶なのです

日本茶道も多くの文化が奥深く内包されていて、歴史の中で成熟していった正当な伝統文化ですが
中国武術もまたそれだけ多くの文化が凝縮されており、
格式と品格と奥義がある神聖なものだということをまず
知っていただきたいです

どうも世の中は、カンフーというとカンフーサッカーとかの映画のイメージで
軽くアチョ―アチョ―みたいに蹴ったり殴ったりみたいなことしか思い浮かばないみたい

そんなものじゃないです
ものすごく精巧で精錬・精練されたものすごく奥深いとてつもない知恵と叡智の結晶。
それは中国人だけでなく、世界にとっての宝だと私は思うのです

正直、それを伝え書くことだけでも膨大にあり、書き切れないです…

古代中国の例えば易などは武当派と大いに関係がありますが、それだけでも
ブログが一つできるくらいです

なので、ブログを続けるという時点で、書く内容はいくつかのテーマに決めました

今後中国武術ブログで書くテーマとは

1.宋から唐までの歴史文化

ここで大きく色々な文化が花開いたとみています。
それに単純に中国と言えばこの時代が好きなんですよ。

歴史だったら、現代の中国に住まなくても学習・研究・感想でも書ける範囲ですし、
タイムスリップできない以上、いくら努力しても分かることは想像に任せるしかないことは歴史には沢山あります。その意味ではみなが同じ土俵にいます。

そしてなんといっても、今ある中国武術の下地を根本的に作ったのはこの宋代~明代だと思いますが、

私がすっごく好きなのは何といっても金庸作品に多い宋代で、
また日本人が渡り現代日本茶道にも影響のある唐時代。

よって宋代から唐代にテーマをしぼって書きます

2.日本の文化

中国武術をすることで、逆に日本の文化が見えてきます
それもまた、中国武術をすることの面白さであり、国際交流にもなっていきます

3.世界のあらゆる武術について
広くボディセラピーをすることも私の目的ですし、エンターテインメントの世界を中心に、あらゆる武術も融合されたりマッシュアップされるようになっていきました。よって武術だけでなく、ダンスやヨガ、トリッキングなど多くのボディムーブメントについて書いてみたいと思います

4.余談ですが、エンタメの世界と武術の関わりから観えたもの

正直な意見からミーハーな内容まで
ある意味では好き勝手に書いている気分転換であることはツイッターと同じですが、その中にも
パフォーミングアーツやデザイン、アートなどの巨大商業化したエンターテインメントについて

5.その他(ただ好きなこといろいろ)

 

愛される中国武術を、広めながら学びながら楽しもう

そして先にも言いましたが、金庸の作品から始まって武当派に憧れ、武当派の学院を探し歩いてきた自分が
やっと見つけたファミリーと共に、ずっと行動を共にしていきたいのです

それほど、現代が失った人と人との血の通った思いやりや、孔子の言った仁・恕という思いを、
うちの師匠と学院はとても大事にしています。類は友を呼ぶで、こういう学院に出会えたことで
私は世界が愛すべきところになると思っているし「愛される中国」とは
こういう学院の地道な努力から生まれていくのでしょう
私はこうした思いを学院みんなと共有していきたいのです

 

武当派は、もともと老子が開いた道教を土台としています

だからといって弱いのではなく、アクロバティックで多様で多くの種類の套路があり、技も多彩で美しく、
まるで詩的な武当派の武術は、その知性的な部分、人徳を磨くことを重視する部分も相まって本当に
人間身体の美しさをもっともよく輝かせてくれるカンフーだと思っています

なぜか、日本では太極拳教室ほどで止まっているカンフー人気ですが、

欧米ではまずタオイズム、老子の思想がまず大流行りで、また日本の禅も大流行りで
それらどちらの要素も持っている武術である武当派は、人気が高いのです

多くの欧米の生徒さん、お弟子さんが世界にいます
返って、すでに古代の中国に影響されて武道などを確立している日本やアジアの方が
関心が低い状況です

しかし、今多くのドラマが流行り、多くのコンテンツにカンフーや武当派由来のアイディアが
用いられている中、まさに、武当派の武術は魅力がいっぱいですし、アジアの人々をつなぐ大きな
きっかけになると思っています

中国というと、最近は政治的な問題ばかりが取り上げられ、三国志など日本で絶対的人気のある
コンテンツもどこへやらになりそうです

でも文化は文化であり、私達は古代も古代、ほとんどネアンデルタール人みたいな生活をしていたところから、
中国から多くを学び、今に至っている

中国の文化を学ぶことは私たち自身を知ることでもあるのです
これは、本当に感動することです
政治的あれこれは関係なく、古代からここまで東アジアは繋がってきたのだと気づくことは・・・・

政治的なこととは切り離して、文化によって東アジアとのつながりを考えてみませんか?
それは私達の純粋な友情をはぐくみますし、こうした時代だからこそそうした努力も必要だと思います

その一つとして、中国武術はやって損なし、益しかありません

すっごく素晴らしいです
すっごくステキです
すっごくカッコいいです
すっごくキラキラしています
すっごく多様性に富んでいます
すっごく強く健康になっていきます

今、私達はあらゆる意味での強さを失い脆弱になってしまいました
でも、武当派の武術は私達をもう一度、強くしてくれる総合藝術です

是非、体験してみてください

 

 

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